血液は健康のバロメーター
私たちの体全体に網目のようにはりめぐらされている血管は、動脈、
静脈、毛細血管に区別されます。毛細血管の中では、血液中の酸素や
栄養分と、組織中の二酸化炭素と老廃物との交換が行われ、血管を
一本につなぐと、およそ十万キロメートル(地球約2.5周分)になると
いわれています。
この血管を流れる血液は、粘り気が多いとスムーズに流れなくなります。
その結果、体の隅々まで栄養素と酸素がいきたわらなくなり、病気を
招きやすくなります。
しかし、さらさらとしたきれいな血液に保つことはなかなか難しいことです。
というのは、必要以上に動物性脂肪をとりすぎたりビタミンが不足したりして、
どうしても粘り気をおびた血液になってしまうからです。こういう状態になると
血液が十分に体内を巡らなくなり、高血圧を引き起こしたり、動脈硬化など
循環器系疾患を招くことになります。
血管に血流がスムーズに流れない状態の原因はいくつかありますが、特に
問題なのが動物性脂肪をとりすぎるケースです。
動物性脂肪の摂取過多は、血液中の中性脂肪・コレステロールを増大させま
す。そして、私たちの体に不可欠な必須アミノ酸・ビタミン類・カルシウムなどの
ミネラルを不足させ、血液に強い粘性をもたせてしまいます。その結果、
血液内のコレステロールが血管に付着し、血液がスムーズに流れない状態
を招くのです。動脈硬化・高血圧といった成人病はこのような状態から
始まるのです。
このように書くとコレステロールが有害物質のように思われがちですが、
むしろ人体にはなくてならないもので、細胞の主成分やホルモンの原料にも
なっています。
実は、コレステロールには善玉と悪玉があるのです。コレステロールは
脂肪の一種ですので、血液という水の一種には溶けません。そこで血液中
のコレステロールは、タンパク質と結合した”リポタンパク”を乗り物にして、
血液の中を運ばれていきます。このリポタンパクには、低比重のリポタンパク
(LDL)と高比重のリポタンパク(HDL)とがあります。LDLに乗って運ばれる
コレステロールは動脈硬化を引き起こすもとになるので、「悪玉コレステロー
ル」と呼ばれ、これに対して、HDLに乗ったコレステロールは余分なコレステ
ロールを回収して肝臓へ持ち帰る働きがあるので、「善玉コレステロール」と
呼ばれています。
もし、末端に運ぶLDLのコレステロールに比べて肝臓に戻されるHDLの
コレステロールが少ない場合はどんなことが起きるのでしょうか。その場合は、
血中にコレステロールが残り、動脈硬化が進みます。逆に、HDLが増えると、
動脈硬化を防ぐことができるのです。
つまり、コレステロールを血管に付着させず、動脈を守るには、高比重の
リポタンパクを増やして肝臓に戻るHDLのコレステロールに変えてやれば
いいのです。
この悪玉コレステロールが増えるときは栄養素のバランスが崩れているとき
です。すなわちビタミン類やミネラル類のバランスが悪いとき、そして、血管壁
の弾力性が乏しいときです。
また、悪玉コレステロールが増加する原因としては、肉や加工食品のとりす
ぎ・砂糖などの甘いもののとりすぎ・塩分のとりすぎ・ストレスのためすぎ・運動
不足などがあげられます。
そこで、悪玉コレステロールを防ぐには、大豆・にんにく・海藻・牛乳・卵など
の食品を十分とりいれ、栄養のバランスを保つことが大切です。そのとき、
調味料として酢を使うとエネルギー代謝に必要なクエン酸サイクルの回転が
円滑になり、食物の消化吸収が促進され、体内の新陳代謝が活発になると
いわれています。
コレステロールが血管に沈着するのを防ぐものとしてレシチンがありますが、
これは細胞の中に不必要なものが入り込まないようにする役目をもっている
重要な物質です。このレシチンは必須アミノ酸からつくられますが、黒酢は
この必須アミノ酸含有物質を完全に燃焼させ、体内に吸収する手助けをする
といわれています。